ゆっくりと唇を離し見つめ合う二人。そして薫が口をひらく。
「してもいい?」
「えっ!!やっ…何をっ…?!」
「えっち」
「!!!」
「だめかな」
顔を真っ赤にして、わたわたしている深雪。深雪の目を真っ直ぐに見つめる薫。その瞳に負け、おれる深雪。
「…やさしくしてね?」
うつむき加減で薫を見ながらぽつりと言う深雪。
「どーだろ(笑)」
いたずらっぽくそう言う薫。そして深雪を抱きしめ、そのまま抱きかかえる。子供を抱っこするような形で抱きかかえられ、ベッドにおろされる深雪。
「せんせい…」
「名前で呼べよ」
「えぇっ!!」
「なんだよ、嫌なのかよ」
「だって…」
「ほれ。「薫」って」
「「薫」…」
「「先生」っつったら、ものすごい事するからな」
「…うぃ」
ものすごい事ってどんなことだろう?ちょっとソレも良いかな、とか思う深雪なのでした。