お医者役の僕は、新しく買って貰った「お医者さんセット」が嬉しくて、おもちゃの聴診器で沙弥華の身体を触っていた。
『お兄ちゃんくすぐったいよぉ〜。』
『僕はお医者さんだから、沙弥ちゃんは先生って呼ぶんだよ。』
『先生くすぐったぁいぃ〜。』
今でも僕は、6歳児にしては中々の演技をしていた思う。沙弥華が聴診器をくすぐったがるので、服を捲る彼女の手には力が入らず、服が邪魔で診察が出来ない。
『じゃあ沙弥ちゃん。その服を脱いで。』
沙弥華はパンツの上に上下繋がりのワンピースを着ており、彼女は何の抵抗もなくそれを脱ぐ。上半身裸になり、聴診器での診察に「きゃあきゃあ」笑いながら身体をくねらせる沙弥華。僕はただそれが面白くて、沙弥華
にさらに指示をした。
『身体全部診てあげるから、パンツも脱ぎなよ』
『う、うん』
一瞬躊躇った沙弥華だったが、それまで僕の指示を聞かない事はなく、この時も例外ではなかった。僕は、裸になった沙弥華の身体に、戯れる様に聴診器をあてる。
しばらくして、笑い疲れた沙弥華は、珍しく僕に提案した。
『今度は沙弥華がお兄ちゃんを診てあげから、お兄ちゃんも脱いで。』
『うん、分かった。』
優しいお兄ちゃんを努めていた僕は、聴診器を沙弥華に渡し、服を脱いで裸になった。沙弥華は嬉しそうに聴診器を手すると、僕の身体をそれで触り始めた。どこを触られてもくすぐったくて、僕も沙弥華と同じ様に「きゃあきゃあ」笑いはしゃいだ。
その日から、「お医者さんごっこ」は二人とも裸になってのくすぐり合いへと形を変えて、冬になっても風呂などでその「行為」は続いた。