「あの子超かわいくね?!」「性格わるそ-」「ヤりてえな」
新学期の高校。いろんな会話が飛び交う中1人の女子が注目を集めていた。
愛川さち。高校1年になったばかりの16歳。長い明るい髪を巻いてひときわ短いスカート、ルーズソックスといういかにも今時の女子高生だが、とびきり美人で小さな頃からひがまれイヂメを幾度となくうけてきたせいか常に1人1匹狼だった。頭はいいが、悪い奴と絡み警察沙汰はしょっちゅうで親からも見放されていた。
「愛川さ-ん♪♪」
早速チャラそうな男子が何人かさちにからんできた。
(・・・きたよ)
「なんか用ですか?」
「メアド教えてよ♪♪メアド!!」「つかいきなりだけどバイクある??」
「あるある!!俺持ってるよ-♪つかなんで?」
(・・・足くらいになら使えるかな)
「いやなんとなく-!!つかい-よ-♪♪よろしくね!!」
「あ、マヂ♪よろしくね♪♪」
こんな調子だ。さちにとって男はいいカモでしかなかった。アイツに出会うまでは...