「鈍いヤツだな…変な噂になったら困るだろ?」
「…すみません…主任に迷惑かけないようにします。」
きれいな彼女…いるんだろうな…。
「第一、セクハラだって怖いだろ?…」
顔が熱くなった…
セクハラ…
主任が…?
「主任はまじめな人だから…」
「そう言う問題じゃない。君みたいな若い子は気をつけなきゃダメだってことだ!」
「…はい…」
…そんなことにならないようにミスをするな、とまた叱られた。
鍵を閉める役の主任は嫌でも残らなければならない。ごめんなさい…
彼は机から、私を冷ややかな目で見ているに違いない。私の方は、目を合わせられない。
しばらく没頭してキーを打つ… 主任は…私の横顔をじっと見ている…。
なんか緊張する…
もう少しだ…ミスしないように…
しかし…てっきり妻帯者かと…。
「ああ…もうこんな時間だ…今日もコンビニ弁当だな」
「…いつも外食…ですか?」
「ん?ああ…先月離婚してね。」
…ああ…そう言うことか…
「子供がいないからよかったが…」
少し寂しそうな顔…
「こら、そんなコトはどうでもいい。早く仕上げろ」
はい…