忌まわしく衝撃的なできごと…
できるだけ早く帰れ、と言うけど…それも怖い…
朝目が覚めたら、お父さんは出勤してたから、顔を合わせていない。
帰りにくくて、お母さんの見舞いに寄った。「ちゃんと早く帰ってる?」
お母さんは思ったより元気そう。
「大丈夫よ」
お母さんに悪い気がした…
少し長居した。
携帯にメール…
お父さんから…
『母さんから連絡もらった。早く帰っておいで』
気が重い…
「心配するから、病院に寄る時は連絡しなさい。」
「…はい…」
さすがに口数が少なく、その日は何もなく終わった。
翌日も、病院に寄る…帰ったのは夜8時…
「ミサキ…ちょっと」物置小屋だ…どうしよう…
「そこに座って」
恐る恐る…
「病院に寄る時は連絡しろと言ったはずだぞ」
「…ごめんなさい…」「もうこの時間は暗い。女の子一人じゃ危ないだろ?」
「…電話…しづらくて…」
お父さんは椅子の前にしゃがんで、膝元から私を見上げている。
膝に置いた私の手は汗ばんだ…
お父さんの手が私の手に重なった…
「…ミサキ…ごめんよ…」
あの日の事を…?
「でも…お父さんは…」
私の指を撫でてる…
「心配で…たまらないんだぞ…」