それから…物置小屋では、ほとんど毎晩秘密の愛撫を受けている…手や脚を縛られることもあった。その頃、お父さんは指を挿入するようになってたから、縛られたりすると、私は我慢するのにひどく苦労した。て言うか、がまんなんかできるはずない。
ちょっと激しいと、お漏らししちゃうこともある…
もうやめようと思っても…悲しいほど私は感じてしまう。
翌春…
お母さんは逝ってしまった…
私にとっては今までで一番悲しいできごと…でもお父さんは、私以上に落ち込んでしまった。比較的若くてハンサムなお父さんが、一気に老けたように見えた。幸薄い女だったと、何度も私の胸で泣いた。
この田舎の一件家は、私とお父さんには広過ぎる。
「お父さん、私S大に行きたいの…」
「え……」
お父さんに言うのは勇気がいった。S大は二つ向こうの県にある。当然通えない…
お父さんは、力なくほほ笑んでいる。
「…入れそうか?」
「…うん…」
「…そうか…そうか…」
涙が出そうになった。一人になっちゃう…ごめんね…
「あれはいい学校だ。頑張れよ。」
「いいの?」
「お前の人生だ…ミサキが幸せになるなら…何だってするよ。」
ありがとう…