土曜日の夜で、お父さんはのんびりしていた。普段なら晩酌してる頃だけど、今日はシラフ…それなりに何か察しているのかも知れない
私は、彼の話を切り出した…
「…ふうん…それで…彼と、どこまでいってるんだ?」
「どこまでって…」
「結婚…か?」
何もかも悟られてる感じで、癪だけど…
「プロポーズされた…」
お父さんは黙った…。寂しそうな笑顔…
…それ…やめてくれないかな…
私の思考が乱れるのよ…
「私…するから!結婚」
何言ってんだろ…
「おいおい…」
「いいでしょ、私…幸せになる!」
お父さんは悲しそうに溜め息をついた…
「お前が幸せになるなら…何でもするよ。でも、もっと冷静になりなさい」
「冷静よ」
「じゃあどんな人か、ぐらい話してくれよ」そうだった…
私は一人で興奮してた。
お父さんはビールを一本開けて、まず私に注いでくれた。
「素直に話して…結婚なんか、お父さんへの当てつけでできるもんじゃない…」
お父さんはじっとまじめに私を見た。
「…お父さんが悪いのよ…」
「…そうだね…」
お父さんも注いだ…