ボクは色白で、弱っちい。逞しくなりたいけど、どうも無理みたい。
女の子みたい…とか、アッチの気があるんじゃない?とか、結構傷つくことも言われるけど、断じてそうじゃない。
ほら…今だって…
鏡に写ったボクの股間を見たら、誰も女の子みたいとは言わないはずだ。ちょっと格好は変だけど…
「カズキ!」
ひ!
「…あんただったのね」
どうしよう!どうしよう!
「ち、違う、違う」
「何が違うのよ!」
違わない…バシ!…
ビンタ!
追いすがるボクの鼻先にバタン!とドアが叩き閉められた。取り残されたボクはベッドで呆然と座っていた…
鍵締めなかったのかなぁ
…鏡のボクは…惨めだった。
…ボクは姉ちゃんのパンティーを履いている。真っ白いパンティーから、ひ弱な白い脚…いっちょ前にスネ毛が生えて…気持ち悪い…さっき逞しくて悦に入った股間も、縮んじゃった…
もう…姉ちゃんの顔まともに見れない…
まさか親には言わないだろうけど…
晩ご飯…気分が悪いと言って部屋から出なかった…
コンコン…
「……」
「開けなさいよ、いるんでしょ」
…います…