鏡には、女が二人…
「…」
「どうしたの?なりたかったんでしょ?女に…」
「…でも…」
「罰ゲームって言ったでしょ?自業自得。これで姉ちゃんに逆らえないわよ」
姉ちゃんはボクの髪をとかして、ヘアピンを飾った。
「フフ…可愛い」
「…かんべんしてよ…」
「ダメよ!さあ、ポーズとって!」
ポ、ポーズ…?
「ちょっと内股にして…そう…女の子っぽくね…」
やだ…ボクは男…
「じゃ今度は…スカートの裾をちょっと上げて、そ。ブリッ子の挑発って感じで…」
なんでこんなこと…
「はい…今度はスカート…もっと上げて」
「…やだ…」
「上げるの!」
「だって…」
「何よ…」
「…パンツ…見えちゃうよ…」
急にまじめな顔になって、うつむくボクを撮った…
「さあ…セクシーショットよ…」
ボク…姉ちゃんにスカートめくってパンツを見せなきゃならない…できないよ…だって…だって…ボク…
「…もっと上げて…」
姉ちゃんの目が充血してる…
自然に内股になる…
女の子の気持ちがわかるような気がした…
(そう…もう少しよ…)姉ちゃんは何枚かシャッターを切った…