「あぁーぁ…」
誰…?
ふと見ると知らない男が
立っていた。
『何?!』
「何って指輪」
見てたんだ…。
『浮気されてあげくの果てに捨てられちゃった!』
私はペロッと下を出して笑いながら言った。
「無理して笑わなくていいのに」
『………。』
図星すぎて何も言えなかった。
見透かされているようでなんとも嫌な奴だ…。
『無理してないし!』
一言言ってその場を
たとうとした。
グイッ…。
腕をつかまれた。
『何!離し…』
「俺、光夜。覚えといて」
それだけ言って
町中へ消えていった。
コウヤ…?
意味分かんない…。
誰が覚えとくかバカ!
とは思ったものの、
頭の中で何回も響く
アイツが言った言葉…
[俺、光夜。覚えといて]