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星に願いを NO.7

小椋都  2007-02-06投稿
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秀太郎は私をバイクに乗せてそのまま走った。私は母の醜い声を聞かれたことと、体がだるいことでどうでもよくなっていた。
気づいた時には秀太郎の部屋にいて、彼は私に水と風邪薬を私、彼のベッドで寝かせてくれた。
秀太郎はタバコに火をつけようとしたが、私を気づかって灰皿にタバコを置いた。

「伊吹くん…。ごめんね…。」

私は申し訳なく思った。

「気にすんな。早く寝ろよ。」

優しく秀太郎は微笑んでくれた。

「ひどい事言ってごめん…。」

あんな言い方をしたのに、秀太郎はこんな私に優しくしてくれる。

「いいからもう寝ろよ。」

「あの…。」

「何?気持ち悪い?」

「違う…。母のこと…。」

「言わないよ。だから安心して寝ろよ。」

「ありがとう…。」

母でさえ私を気にかけてくれたことはなかった。全くの他人である私を思いやってくれるこの人。男嫌いの私に初めてできた男友達。感謝の気持ちでいっぱいだった。

翌朝、目が覚めると気分が良くなっていた。ふと私の頭の下敷になっている秀太郎の腕に気がついた。

「うわっ…!」

私は驚いて跳ね起きた。

「おはよ…。気分は?」

秀太郎は寝癖のついた頭のまま体を起こした。

「良くなった…。」

「そか。」

秀太郎はニッコリ笑った。

「シャワー使うだろ?」

私にタオルと着替を渡すと秀太郎は外へ出た。

「コンビニ行ってくる。」

そう言い残して。

朝日の眩しい日だった。

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