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星に願いを NO.11

小椋都  2007-02-07投稿
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秀太郎は私に駆け寄った。涙で顔ははっきりと見えないけれど、確かに秀太郎だった。

「どうした!?こんな時間に。」

「あ…あの…。」

私はそれ以上言えなかった。

「お前…!その顔…。」

秀太郎は私の頬の腫れと、ボロボロの服に気がつき、そっと頬に触れた。指は細いけど大きい掌。

「あ…うん…。」

誰かの前で泣くなんてあっただろうか。
私の涙を見た優しい秀太郎。何も言わず、私を抱き締めてくれた。私はただ、秀太郎の胸で泣いた。

「中に入ろう。」

私たちは秀太郎の部屋に入った。秀太郎は何も聞かなかった。黙って私に着替えと氷を渡した。
私はそのまま秀太郎の優しさに甘えた。

その日私と秀太郎は昨日と同じように一緒にベッドに入って眠った。秀太郎の優しい腕に抱かれながら。

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