家に帰って、あたしは言われた通りの電話番号に電話してみた。
｢はい、家庭教師センターです。｣
落ち着いた、丁寧な口調の男の人が出た。よかった、怪しい所じゃないみたい。
｢あの、友達の紹介で…。パスワードは、〇〇〇です｣
とりあえず、言われた通りパスワードを言ってみた。
｢あ、<裏>家庭教師ですね。お友達から話しは伺っています。いつからがよろしいですか？｣
今、<裏>って聞こえたような…でも、気のせいだよね。
｢毎週火曜日がいいんですけど…｣
｢火曜日となりますと…一応、今日も火曜日ですけど、どうなさいますか？よろしいなら教師の方を派遣いたしますが。｣
今日、かぁ…でも、善は急げって言うし!!
｢あ、じゃあ、今日からでお願いします。｣
｢じゃあ５時に伺わせますので、よろしくお願いします。｣
電話を切り、一息つく。どんな人が来るんだろう…そんな事を考えながら部屋の掃除をするうちに、あっというまに５時になった。
ピンポーン…
チャイムが鳴り、ドアを開けた。目の前には、背の高く、爽やかな顔の優しそうなお兄さんが立っていた。
｢初めまして!!今日から、よろしくね｣
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