…宴は始まった…。
ネクタイを頭に巻いて、澤木課長は「キヨシのズンドコ節」をメタボリックな腹ブルン…ブルン…弾ませて歌ってるし…。
女子社員は、ギャーギャー言って酒瓶振り回して笑ってるし…。
新人の町本君は、彼女らの餌食となって、無理矢理、飲まされグロってるし…。
伊野先輩は隣のゴザに乱入して、ギャルナンパしまくりだし…。
和雪は、しら〜っとその惨状を冷めた目で見つめてるし…それに先程から、まったく僕と目を合わせようとも…しない…し…。
僕は居心地が悪すぎて、猛烈な帰宅願望に駆り立てられてるし…。
「ねぇ〜和雪くぅ〜ん」 伊野先輩がこちらに戻って和雪に絡み付いた。
「あーた、真田部長のお嬢さんとお見合いするって本当ぉーなのぉ?」
ギャルナンパに惨敗した伊野先輩は和雪はのネクタイを蝶々結びにしめ直しながら、キモイおネエ言葉で衝撃的な事を話しかけてる。
「えぇ!!嘘おぉ…!!」町本君にたかっていた女子社員が、一斉に雄叫びをあげた。
「おだまり!小娘ども!」キッと伊野先輩は女子社員を睨みつける。
和雪は、僕の方をちらり見ると、「…だとしたら?」と頬笑んだ。
「イヤーァ!!会社に来る楽しみがなくなるぅ!」
また、一斉に女子社員の雄叫びをあげた。
町本君そのまま寝ながらゲロってる。女子…お前ら…みーんな、どこか遠いお空に飛んでいけ!!!
僕は…僕は…僕は…。
…どうする?僕…。
続く