「日向…愛してる」と、言ったきり動かない和雪。
和雪に抱きしめられて、僕はだんだんうっとりしてきた。和雪に…キスされてもいいかも…と、上を見上げた。…がっちょーん!!
泣いているではないか?!あの和雪がぁー!!ありえない!声もたてずにボロボロ涙を流して泣いているではないか?!?!
怖すぎる…。あのタカビーでゴーマンで俺様な的、
和雪が泣いている。
僕は…困った。どうしょう…どうしょう。もし病気が再発したらどうしょう。
いつ再発するか分からないし、もしかしたら死んでしまうかもしれないから、2度と人を愛さないと固く決心したのに和雪が声も上げずにボロボロ泣いているから…困ってしまう。
「日向…愛してる」
和雪はそう言ってくれた。…もう、めんどくさい!!再発して僕が死ぬ日が来たら、和雪も道ずれにしてやる……………!!!
僕の方がはるかに和雪を愛してる、和雪が悪い責任とれ……………!!!!
もう、想いは止まらない。どうにでもなれ……!!
僕は、蝶結びのままの和雪のネクタイをおもいっきり引っ張った。
そして、「僕も和雪を愛してる」と言って、少し厚めの和雪の唇にキスをするのだった。
続く