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エレベーターの非日常2

西行薫  2007-04-15投稿
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そうだ、さっきエレベーターに乗ったんだ。ふと、床に倒れこんでいる自分に気付いた。だいじようぶか、だれかいるのか、今助けるからな、という遠い声が薄い意識の中で聞こえた。ときどきぐらぐらと小さな箱がゆれる。エレベーターに乗っていて地震に遭ったらしい、しかもエレベーターが落ちて事故に巻き込まれたらしい事に気付いた。それともう一つ気付いた事がある。いい匂いが顔前ですることである。うっすらと目を開けると、まっ暗ななか、女の長い少し上品な茶色に染めた髪の毛が目の前にある。体じゅうがたたきつけられた痛みでのマヒの中、しばらくその心地よい匂いに包まれて心地よい。しばらくしているとさらに自分のお腹に彼女が背中を密着させた形となっていて、エレベーターの天井が体の上に重なっている事に気付いた。左手が動かそうとすると痛く全く動かせない。加えて、そね左手の上に彼女が乗った状態にある。右手は痛みが無く、少しは動かせることも、判ってきた。目の前の彼女は、一緒にエレベーターに乗った秘書課の彼女だとすぐに判ったが全く動かず意識があるのかは判らない。あいかわらず地震のゆれは続いているが、彼女のなんともいえない匂いに包まれるなか、これがなかなか心地よく感じられた。そのままいっときが過ぎ私はこれまでの疲れを一気に落とすかのように眠りについた。

それからどれだけ経ったのだろう。相変わらずの左手の痛さと回りの熱さで気が付いた。なぜか声がだせなかったが彼女の安否を確認したかったので、うなじに息を吹きかけ反応を見ることにした。すると、彼女の体がビクッと反応する。意識が少しずつはっきりしてきたのでだいじょうぶかと声を掛けてみた。しかし、再び息を吹き掛ける事しかできなかった。

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