鼻血が雫となって床に落ちる。
太郎は鼻に手を当てながら一歩前に出た。
「めちゃくちゃに犯してやる」
その時、一際大きな音でアナウンスがかかった。
『とうとう残り時間2分をきりました。果たしてトップレス美女、愛子選手は逃げ切れるんでしょうか!』
ビジョンには愛子の胸がでかでかと映る。
愛子は恥ずかしそうに胸を隠した。
はっとする太郎。
時計を見上げて確認するとやべーじゃねえか、とつぶやいた。
愛子に向き直る。
「いいかげん観念してくれねぇか?なあ?気持ちいいことしてやろうっつってんのに反抗すんじゃねーよ!マ○コちゃんよぉ!」
「お断わりです!」
愛子は短く答えると太郎が進むのに合わせて後ずさった。
じりじりと太郎が距離を詰める。
少し回復した愛子はコーナーに追い詰められないように回りながら下がった。
歩くたびに愛子の腕の間から見え隠れする乳房がぷるぷるゆれる。
太郎の胸中は焦りと怒りと早くあの身体を犯して味わいつくしたい欲望でいっぱいだった。
一気に捕まえてねじこんでやる。
愛子を追う動きから先回りするような動きにかわる。
愛子はうまく回れず後退が多くなる。
ガシャン
愛子のかかとが金網の壁にあたった。
愛子は背中の壁に手を当てて位置を確かめながら横に動く。
太郎は距離を保ったまま逃げ道を塞ぐように動いた。
再開から30秒ほど、愛子はコーナーに詰められた。
あと1分ちょっと。
太郎がよってきた。
愛子は覚悟を決めてがむしゃらに突っ込んだ。
短い時間で可能性を探った上で出した結論だった。
角で捕まるより逃げれる可能性がある場所で捕まったほうがましだと考えたからだ。
太郎のすぐ横を狙って肩からぶつかるように突っ込む。
腕を掴まれないように胸の前でたたんでおく。
「おっと!ガキが逃がさねえよ!」
案の定、太郎に抱き留められる。
腰を落として愛子のくびれたウェストのあたりを抱き締めると、そのまま転がした。
「痛っ!」
愛子は背中をマットに打って少し息がつまった。
太郎はすぐさま馬乗りなって動きを封じる。
だがゆっくり楽しむ余裕はない。
時計に目をやると残り1分を切ったところだった。
「くそぅ!せっかくの盛り上がった気分を台無しにしやがって!くそ!くそ!」
苛立ちを隠さずに吠えると腰を浮かして後ろに下がり、愛子の脚をひろげにかかる。
続く