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手錠?

うさこ  2007-04-25投稿
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 何度、「睦又玲雄」という刻印を、体につけても、羽衣音は、玲雄のものにはならなかった。
 体を繋げただけで、人の心が手に入る訳がないことぐらい、玲雄だって分かっている。
 でも、逃げる蝶々を繋ぎ止める方法は、他になかった。
 羽衣音自身に、そっと触れる。
 それは、熱くて蜜をとめどなく溢れさせ、快感を示しているのに…。
「うぅっ…うっうぅっ…」 羽衣音が、喘ぐというより、泣いているような声を上げる。
 泣きながら、じっと玲雄を見ている。
 玲雄の事を、軽蔑しているような、拒絶しているような表情だ。
「いくよ、羽衣音…」
 羽衣音の中に、玲雄の証を注ぎ込む。
「あっ…あぁっ…」
 玲雄の手の中の、羽衣音も果てる。
「これで、満足か?」
 情事の後、羽衣音は決まってこう聞いてくる。
「まだだよ。まだまだ全然足りないよ」
 玲雄は、羽衣音を抱き締める。

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