理子は急いでトイレに駆け込もうとしたが、桐也の足にひっかかり転んでしまった。
青いブラはあらぬところまで落ちていた。かろうじて制服の中にはある。
「梶・・・梶乃くん」
「ごめん!大丈夫!?」
声は慌てていたが口は笑っていた。
「ちょっ!ちょっと!!」
麻実が駆け寄ってきた。
ヒソヒソ声で理子に話しかけた。
「下着!下着!」
すぐに麻実が隠しながらトイレまで付き添ってくれたので理子は助かった。
恥ずかしさで泣きそうだった。
「ったく、どこまでおっちょこちょいなのよ」
「ごめん」
「大丈夫?まだ2時間目だよ」「ごめん」
「理子!しっかりしてよ」
「うん、しっかりする」
理子は友人の目を申し訳なさそうに見つめた。
「さっきはごめんね、わざとじゃないから」
桐也は白々しく謝った。
「いいの、気にしないで」
理子は相手にしなかった。
が、
始業のチャイムと同時に理子は理性を壊され始めることとなった。