サテラはほぼ意識の無いまま樫那 周(カシナ シュウ)を家に上げていた。接着されたように二人の手は繋がれていた。
サテラは周が好きだった。
ただ泣いている暗い一面を見られ、嫌われただろうと勝手に思っていた。
サテラは自分の部屋に周を入れ、鍵を閉めた。
「私信じたくない。同じクラスに、そんなひとが・・・」
泣きそうに震え始めた唇を、周はキスで止めた。
サテラは目を閉じて受けた。
舌を絡ませてきたので応じた。
「水森さん、俺は味方だから」
サテラは笑うと周のブレザーを脱がせた。
「暑いでしょ?」
「そっちこそ」
サテラは一線を越えたくはなかった。付き合って初日に落ちてしまっては軽く見られる・・・。じんわりと背筋を這う性欲とサテラは戦っていた。
周もまた同じだった。