思わず赤面してしまった亨。「今、集中して勉強してる。なんかご両親を見返すんだって。しばらく話かけないでやって」
「あ、うん。」
「・・・・・・」二人の間に沈黙が漂い始める。
その時、大揮が言葉をかける。「・・・・話したい。」
戸惑う亨。「えっ・・・・で、でも・・・・拓也居るし・・」
「関係ない。弟は勉強に集中してる」
真剣な顔をしている大揮を見た亨はフとあの時大揮に言った事を思い出した。
『大嫌いなんだよ!!』
(やっぱ、謝んなくちゃ・・)亨は大揮の顔を真っ直ぐに見て言った。「わかった。俺の部屋来て。」二人は亨の部屋へ入った。「・・・・」再び沈黙。 すると大揮が、亨のベットに腰を下ろした。「・・・隣、座ってくれる?」「あ、うん」
大揮の隣に座った亨はあの時の話をする。
「あのさ・・・・ごめんね?」「え?・・・何が?」
「『大嫌いなんだよ!!』って言っちゃって」
申し訳なさそうにしている亨を見て大揮は言う。
「いや、あれはこっちが悪いと思ってる」大揮は立ち上がり亨の前に立ち膝を付き、亨の手を握り締める。「真剣な話。聞いてくれるか?」亨の手を握り締める力が強まったのを亨は感じられた。「・・・うん」 「俺は・・・お前が・・・亨が好きだ」