「そっかー わかった」 彼女の車で走りだした 「何処で会うの」 「彼の家 一人暮らしなんだ」 「ここよ」 木下昇太 ピンポン 「はーい 誰?」 「由美 話あるの」 カチャ 「あっこの人友達のひとみさん」 うわっ なんとなく妻夫木くんに似てるじゃん 尖った妻夫木くんって感じ 「あっそ どうぞ」 案外きれいな部屋じゃん 私たちは三人掛けのソファーに座った 「どうぞ」 昇太はカンビールを置いて前のソファーに座った 座るなりカンビールを開けて飲みだした 「話って?」 「昨日電話で言ったでしょう 別れてほしいの」 「で、それだけ」 昇太は怠そうに言った 「また怒ってんの?最近会わなかったから」 「電話した時誰か居たわよね あの子には会えて私には会えないんだ」 「またかよ。由美オレと別れられないだろ 本当は会って抱いてほしかったんだろ 言ってみろよ」 昇太は由美の手を取り引き寄せた 由美もされるがままに、昇太の横に雪崩るように腰を降ろした