「…終わったか?」
藤堂先生は真衣が奉仕を終えて目を覚ますまで自分も寝ていた。
真衣は体中精液にまみれ横たわっていた。
「有沢?…気絶してるのか」
その時少し真衣の口が開いた。
「……日向野…くん」
「日向野…?」
藤堂先生は考えを巡らせた。
有沢は日向野が好きだったのか…?
たしかこの前体育館に二人きりで居たって山内が…。
どういうことだ?
「…けほっ、あっ、先生、すみません」
「お、起きたか」
「じゃあ帰りますね。……藤堂先生?」
「ん?お、おう」
「フフ、先生?射して(だして)あげましょうか?」
「有沢…本当にお前…」
「え?」
真衣は自分から望んでこんなことをしているのだろうか。
いや、そうでなければ一人の人間をこんなにまで追い詰めることは出来るはずがない。
しかし、聞く価値はある。
「お前と日向野は体育館で何をしてたんだ?」
「何のことですか?」
「山内がこの前体育館でお前らが二人きりで居たのを見たって」
「……藤堂先生無神経。二人きりだったんですからそれなりのことをしてたんです。って言ってもフラれちゃったも同然なんですけど。じゃあ、失礼します。」
「あ、ああ、気をつけて!」
日向野が好きだったのか…。
しかし日向野を含めたバレー部員に自分の性癖を明かして何の得があるんだ?
何か引っかかる。