あ、お願い事しなきゃ。
(ずっとえいちゃんと一緒にいられますよーに)
初めて見た流れ星はとても輝いていた。小さかったあたしはすごく感動していた。
ピンポーン
「今いくー」
いつもまなと栄一郎は一緒に学校へいく。二人は幼稚園からの幼なじみ。
ま「今日の宿題やった?」
栄「やってない…お願い見せて」
ま「やだよ〜」
栄「じゃあジュースおごるから〜」
ま「しょーがないなぁ」
こんな付き合いかたを長い間してきた。
だが、中学に入ってからはなんとなく話さなくなって栄一郎はなんだか遠い存在になってしまった。
まなはクラスでアイドル的存在で、何人かに告られたりもしている。だがなかなかその気になれないまなは、まだ彼氏ができていない。心のどこかで栄一郎のことが気になるのである。
「まなさぁ、彼氏いないよな?花火大会寂しいもん同士行こうぜ」
「どうしよっかなぁ〜気が向いたらね〜」
同じクラスのたくやがまなをデートに誘ってきた。まなは栄一郎と一緒にいきたいと思っていた。
放課後、久々に廊下で栄一郎に話しかけようと思ったそのとき
「花火の日は6時に駅の時計台の下ねっ!」
一学年上の綺麗な先輩が栄一郎に話していた。
まなはショックだった。栄一郎はスポーツ万能で目立つ存在。彼女ができててもおかしくないか…
まなは本当に寂しくなってしまった。
たくやと花火大会いっちゃおっかななんて考えいた。
つづく