啓児のシャワーの音を聞きながら美月はだんだんと取り返しのつかない事をしたと思い始めた。
私は決して涼矢が嫌いな訳ではない。一時の感情でどうして啓児君に抱かれたんだろう?私は啓児君が好きなの?
明日、私はどんな顔をして涼矢に会えばいいんだろう。
美月。何か飲む?
…って言ってもビールかミネラルウォーターくらいしかないけど。
啓児はバスタオルを巻き、ご機嫌でいる。
じゃぁ、水でいい。。
美月さぁ、俺は美月が大好きだけど、今夜みたいな事はもうしないし、美月に付き合ってよ、なんて言わないから安心していいよ。
確かに、美月に俺の彼女になってほしいけど、涼矢さんにはかなわないし。
…かっこつけても今の俺はこれ以上どうにもなんないし、今日酒の勢いでも俺に体を許してくれた美月で充分嬉しかったよ。しかも、頭真っ白なくらい感じていた美月は一度も涼矢さんの名前を言わなかった。だからそれだけでいいんだ☆
ごめん。啓児君。
今夜は泊まっていきなよ。明日の朝送るから。