「いっ‥痛いよ。もうやめてよぉ!」
あたしが泣いて懇願しても、目の前であたしの中を蹂躙してる男はやめてくれない。
それどころか無意識に逃げようとする腰を引き寄せ、一層深く繋がろうとする。
この現実を否定しようにも、嫌でも聞こえてくるいやらしい水音がそれを許さない。
いっそ狂ったほうがマシだ。
「‥愛梨(あいり)、愛してる。」
目の前の男‥あたしの双子の兄である梨人(りひと)がそう呟いた。
それと同時に最奥まで突かれる。
「あぅ!」
痛みともなんとも言いがたい感覚があたしを支配する。
絶えず涙を流し続ける瞳をゆっくり閉じながら、あたしは薄れゆく意識の中で幸せと絶望を感じた――