しかし奥で物音がする。
畳のその部屋は小さな四角テーブルがあるだけだ。
あとは
「押し入れ…!」
真衣は物音が聞こえる押し入れを開けた。
裸の二人が背中合わせに縛られていた。
しかし運の悪いことに当直室に誰かが入って来たらしい。
真衣も押し入れの中に隠れた。
入って来た誰かは数分の後に出て行ったが、油断は出来ない。
理沙は小声で真衣に感謝した。
「ありがとう、でもあんただって危ないんだよ?里奈ちゃんは私が守るから今日は一旦引き上げないと…」
「先輩…逃げて下さい」
「バカ言わないで、二人とも私の巻き添え受けたんだから、私が助けなきゃ」
二人の手を縛っていた縄を切ると真衣は戸に手をかけた。
が、
「……!ウソ…開かない、そんな」
反対側も開かない。
どうやら大きな物か何かで塞ぎ、戸がスライド出来ないようになっているらしい。
さらに里奈がまた欲情を始めた。
「……っ、ぁ、はぁ、はぁ、はぁ、熱いです」
媚薬に慣れていないからだろう。
理沙が頭を撫でて落ち着かせるが、その理沙も里奈に寄り付き始めた。
「ははっ、まいったなぁ……私も…熱い」
真衣は二人を引き離そうとしたが、理沙と里奈の両脚がもつれて真衣を巻き込んだ。
しかし媚薬の効き目が切れたハズの真衣さえもまた欲情が止まらなくなってきた。
頭がボーっとして熱い。
下半身から熱が止まらない。
(ダメ……せっかくの………チャンス………なの…)
先ほど入って来た誰かがガス状の媚薬を部屋に撒いたのだろう。
しかし3人は知る由もなく絡み合い始めた。