(ナナはホントに甘えんぼだな)
(ごめん…)
(困った子だ)
(だって…だって)
お兄ちゃんの胸に頭をこすりつける。恥ずかしいけど…密着したいの…
(ギュッとして…ねぇ…お兄ちゃん)
私が出せる一番可愛い声でおねだりした…
(こぉらぁ…)
お兄ちゃんも調子を合わせて、赤ちゃん言葉みたく甘〜く応えてくれた…
こんなの…兄妹を越えてる…かな…
危ない…ハラハラする…イケナイコトになったら…どうしよう…
(結婚するまでは、ナナだけのお兄ちゃんでいて…?)
自分のことナナだって…私…やっぱりおかしいよ。
(ナナ…)
お兄ちゃんが…おでこにチュウしてくれた…
私は、お兄ちゃんにしがみついた!
背中に腕を回して、おでこをグリグリ押し付けた!
(どうしたのぉ?)
お兄ちゃんは精一杯甘い声であやしてくれる。
(ほら、おかしいよ。こんなの父さんや母さんに見られたら変に思われるよ)
わかってる…そんなこと…でも、でもぉ!
取り乱してしまいそう!
(ナナ…)
少し落ち着いた声に我に帰って、私ははしたない自分のいずまいをただした。