『あ〜っ。ツカレタっ!』
「もう暗くなってるね〜」「電車なくなっちゃうし早く帰ろ!」
私、ユリは高校二年生のテニス部員。
地元は田舎で電車の本数も少ない。
「ぢゃね〜ユリ!また明日〜!!あたし今日は彼待っててくれてるの☆」
『あっ!ばぁ〜い☆』
――イイよなぁ、彼氏いるヤツは。。
「おっ!ユリ一人!?帰ろうや!」
――コイツはタクマ。幼稚園から腐れ縁の、いわゆる幼なじみ。家も近い。
『ラグビー部のくせに終わるの早くない?!まっ彼女と別れたばっかで寂しいだろうし、一緒に帰ってあげる☆』
「うっせーよ!!」
タクマはテニス部の一年生、つまりあたりの後輩と付き合ってたけど最近別れたばかり。
ちっちゃい時から一緒だから気付かなかったケド、ラグビーやってるだけあってがっしりしてて、男っぽくなったなぁ。。。
「――あっ。。オレ部室に財布忘れたかも!ちょ!ついてきてくんない?暗いし笑」
『なんで?恐いの?ガキ〜〜!?笑』
なんの疑いもなくついてった。だってタクマは幼なじみで、
ガキで。。。
――あんなことになるなんて
思ってもみなかった
疑う余地すら、なかったんだ。。