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Make "L"ove 〜誘惑〜

トゥイニーラ  2008-01-02投稿
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トニは照れ隠しなのか、家に着くまで、幾度となく、髪に手ぐしをかけた。

彼は昔から(私が思う限り)、身だしなみに関しては、少し面倒がりなところがあった。

制服と頭の中の整理は得意なくせに、髪にいたっては、学校に来てから手ぐしで直すほどだった。


ただ、その頃すでに、トニに惚れ始めていた私は、手ぐしをかけるなど、トニのちょっとしたしぐさにも、ドキドキしたりしていた。

手ぐしの時の、トニの滑らかな指の動きが頭を離れず、部屋に閉じこもって、宿題も忘れてオ@ニーにふけったこともあった。



「ゆっくりしていって。少ないもてなししか、できないけど」
「ううん、構わないよ。『甘い物』でもね」
「そんな、余計なことまで覚えてなくていいのに・・・まあ、確かに今でもそうなのは事実だけどね」
「トニは甘党で、私は『アイス党』ってとこかしらね」

互いに苦笑いを浮かべ、私は冷蔵庫から、ソフトクリームを出した。


「カップアイス、好きじゃないの?」
「私は昔から、アイスって言ったらソフトクリームなの・・・変わってるとか、言わないでよ?」
「言うわけないよ。君のことには、口出しする気はないさ」
「またまた、お世辞?」


【アイスって言ったらソフトクリームなの】は、もちろん嘘。
私には、さすがにそこまでのこだわりはない。


高校卒業で、トニと別れてから、手紙やメール・電話のやりとりを欠かしたことはなかった。

ある時、件のオ@ニーのことを告白したのが始まりで、電話口で互いにオ@ニーをするようになっていた。



私は、ゆっくりとアイスに舌先を這わせた。

「リノ、早く食べないと溶ける・・・よ・・・ ・・・!」


トニが息を呑んだのを聞き逃さず、私は、更に舌をソフトクリームに絡ませた。

トニの視線を受けつつ、気付かないふりをして、私は妖艶にアイスを食べ続ける。




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