『便所に行ってくる』
今から思えば1人で抜いていたのだろう。
その後、集まってきた友達といつものようになおとくんはギターに夢中になっていた。
さっきのは何だったんだろう?
私はドキドキが消えないまま皆の話や音楽をぼーっと聞いていた。
な『まりの。何を弾いてほしい?』
ま「マリオネット!」
そんなにレパートリーはない中でなおとくんが得意で私も好きな曲を選んだ。
『OK』
何より、なおとくんが私に気遣ってくれていることがうれしかった。
「私、もう帰るね。」
小学生だった私は門限が5時だったため皆より先に帰ることにした。
『オレ、送ってくるわ』なおとくんは私の家の玄関先まで送ってくれた。
『まりの。土曜日はもう少し早くおいで』
神を撫でながら囁くなおとくんの言葉に私の小さな胸は期待と不安で胸おどるのだった。