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禁煙(02

ちぃ  2008-01-10投稿
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「ねぇ、もう昼休み終わるよ?」

パンを食べ終わった神野が立ち上がり、気付けば5時間目開始5分前だった。

「ああ。教室戻れよ」

「桐島は戻んないの?ここにいんの?」

「次自習だったよな?俺このままここにいるわ」

「ふーん…」

それ以上何も言わずに、再度俺の隣りに腰を下ろした。

「おい?」

「オレもここにいる!」

にかっと笑い、俺の手から煙草を奪い取った。

「あ、おいコラ!返せよ」

手を伸ばして取り返そうとするが、上手く避けられた。何がしたいんだ、コイツ。

「お前、教室戻れよ。2人でサボったらまた変な漫画描かれんじゃん」

ため息混じりに言うと、神野がニヤッと笑った。

「桐島そんなの気にしてんの?読んだことある、アレ?」

「ねぇーよ。何が悲しくて自分のホモ漫画読まなきゃなんねんだ」

そう、肖像権の侵害もいいとこだ。誰がんなもん読むかって。という俺の考えは神野の一言で一蹴された。

「オレ読んだよ」

「げ、読んだの?物好きだなお前」

「うん。だってアレ、一部ノンフィクションだからさ」

は?

俺の頭に浮かんだハテナマークは答えを待たずに弾けとんだ。

俺は神野にキスされていた。
しかも濃厚な。
意識の遠くで5時間目開始のチャイムが聞こえる。

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