高級個室カラオケってやつだった。白い皮貼りのソファが囲んでいる 黒いテーブルには シャンパンの瓶が 4本。空いていないグラスが 10個くらい。空いてるのが 数個。シャンパンじゃない飲みものが 5、6個。
誰もいない その部屋で 社長は 寝ちゃってた。
一体何があるのかと思ってたアタシは 何だか拍子抜けして 急に社長が子供に見えてきた。
「社長、大丈夫ですか?」
動かない。
「あの?大丈夫ですか?」
肩を揺すってみる。
「お、おぅ。遅い、来るの、お前」起きた。
「電話頂いてから 10分位ですよ。 大丈夫ですか?お水もらいますか?」
社長は 起き上がって テーブルの上のシャンパンを飲んだ。
「いや、大丈夫。お前 何飲む?」何かよく分からないけど、社長と二人で飲むチャンス到来!
「私も 頂いていいですか?」そう言って シャンパンを注ぐ。
飲みかけのボトルが全部空くころ、社長がウイスキーのボトルを入れた。
「違うのがよかったら 頼んでいいよ。」
「バランタインは大好きです」「すごい女だな」社長がいう。私と社長は 他愛のない会話をしていた。それが ごく当たり前の日常のように。
社長はアタシにキスをした。気づいたら 社長の腕の中にいて 気づいたら キスをしていた。甘い長いキス…