冬子は、担任の藤沢のことが好きだった。でも妻子ある35歳の大人の男性が、15の自分を相手にしてくれるとは思えなかった。それに、先生は冬子に冷たかった。なぜかわからないけれど、嫌われているようだった。時々、ものすごく冷たい目で冬子を見た。 それでも、冬子は先生が大好きだった。だから、決心した。この気持ちを伝えよう。ふられるのはわかってる。それでも、伝えたい…。 その日の放課後、冬子は先生の私室になっている理科準備室に向かった。
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