私は急いで支度を済ませ、階段を掛け下りていった…
『…よっ!久しぶりだね。』
先生は、相変わらず格好いい…
罪だよ…
『…お久しぶりです…。』
私は、美川との事で、先生の顔は見られなかった…
私の心の中は、罪悪感でいっぱいになった…
『楓…?どうした?顔色悪いぞ…?』
先生は車を運転しながら、私の心配をしてくれた…
『…なっ、何でもないよ…ちょっと疲れただけだから〜気にしないで…笑』
私は頭の中がごちゃまぜになっていた…
美川君とは付き合う気はない…
でも、また襲われたりしたら…
私は色んな事が複雑に交差していた…
気が付けば、映画館に着いていた…。
先生は手際よく、ジュースとポップコーンを買って、私にくれた…
『楓?もう始まるぞ?』
私は先生に手を繋がれながら、映画館の中に入った。
私の見たかった映画…
先生と見たかった映画…
でも、今では映画の事なんて上の空…
映画の内容なんて、全く分からなかった…
『…楓?‥楓!!…もう映画終わったぞ?』
先生は私を心配そうに見つめてくる…
『ぇっ?!…ぁ‥もう終わったんだぁ〜笑。…なんか面白かったねぇ〜…笑』
私は精一杯だった…
『…面白かったねぇ〜………見てないだろ?…かなり複雑な泥沼ハッピーエンドな恋愛映画だったけど〜…笑』
先生は私に気を使ってくれている…
何も聞こうとしなかった…
私の心は張り裂けそう…
先生…