真弓は最近機嫌が悪いというより元気がなかった。まだ私に辛く当たってくれた方がいい。
「どうしたの?最近元気ないな」
そう言うと、空元気でニコッと笑い、少したつとため息をついている。
一方マミとのメールは順調に続いていて、私の唯一の癒しになっていた…
『奥さんとはうまくいってる?』
私はちょっと暗い気持ちになった…
『ああ、まあまあかな』
なんてさらりと話題を変える。
『ねえ、今までこんなに仲良くなったメル友はいないんだよ』
『私も』
『禁句かも知れないけど…会いたいなあ…』
『フフ、いつかね』
『またそれだよ。何にもしないから一度会わない?』
『あなた会ったらがっかりするよ』
『だから期待してないって。もうお互いトシなんだし(笑)』
こんなやり取りをするうちに、マミは県内でもかなり近い町にいることがわかった。
『もし会うなら、どこがいい?』
『会わないのに〜?』
『仮にだって』
『あのガラス張りのカフェ知ってる?』
『ああ、○○町の?』
前に隣街に出かけた時に真弓が目で追ったことがある。