ー「きれいな建物ね…」
「ああ、そうだな」ー
『人気あるみたいだね、あそこ』
『おしゃれだからね』
『で、いつにする?』
『もう、(笑)』
楽しいマミとのメールが終わると、浮かない顔の真弓が出迎える。私は家に帰るのも気が重くなりはじめた…
「真弓…」
寝床で私は問いただした。
「なんなんだよ、一体!なんでいつも暗い顔してるんだ。」
真弓はハッとして私に謝る。
「謝らなくてもいいんだよ、何があったのか教えてくれよ」
「だから、何もないって!」
「お前…どうしちゃったんだよ…」
「あなたが勘ぐり過ぎなのよ…私だって、気分が乗らないことだってある…」
意固地な態度に腹が立った!
私はその晩口を利かなかった。
『今日は遅いから早く帰った方がいいんじゃない?』
帰るのが憂鬱だ…
『実は…最近カミサンがふさぎ込んでて…』
『じゃあなおさら早く帰ってあげたら?』
『ずっと心配してたのに、理由も教えてくれない…もう疲れちゃって…』
『話せないわけがあるのよ、きっと』
『マミさん…?愛し合おう』
『いいよ?』