「いいよ。そのかわり、君は一生ここから出られない」
「何言ってんのよ」しみかちゃんは、ドアを開けようとした。「あれ?開かない」
「だから言ったでしょ?無理だって」
「いいわよ」しみかちゃんは机のイスに座った。
「全く。あまりやりたくなかったけど、仕方がないね」
野々太はバッグから、また何かを取り出した。
「『奴隷シール』と、『コントロールチップ』。まずは、この奴隷シールをしみかちゃんにはる。そして、こっちのコントロールチップを僕が飲むと…」野々太は思わず、笑ってしまった。
「今度は何をするきなの?」しみかちゃんが野々太をにらめつけた。
「ちょっと…」野々太は、いきなりしみかちゃんの首に、奴隷シールを貼った。「しみかちゃんを奴隷にしようと思ってね」そして、コントロールチップを飲み込んだ。
「何言ってんのよ」
野々太はさっき壁に貼った、『個室隔離装置』をはがし、こう言った。「のどが渇いた。ジュースでも持ってきてくれないか?」
「はい。ご主人様」しみかちゃんは、人が変わったように1階に行き、オレンジジュースを取ってきた。
「効き目はいいようだな」野々太はジュースを飲みながら、再び個室隔離装置を壁に貼った。