く…りく…
うるさいなぁ
りくと…
誰だよ?
「りくと!!」
「は…」
目が覚めて飛び上がると母さんが思い切り飛びついてきた
「ただいまー!」「おぇっ」
また倒れた
「母さん…あれ?夢…?」
だって明日帰るって…
「もうっ母さんせっかく早い便で帰ってきたのに〜寝ぼけた事言ってないでさっさと起きなさい!昼過ぎてるわよ?!」
そう言われて頭を回転させてみたら一晩たったんだと分かった
「あぁ…帰ってきたんだ」
「ったく寝坊ばっかりして,潤なんてちゃんと朝早く出てったわよ」
「潤兄…?」
瞬間ハッとして俺は勢い良く飛び上がった
服…!!
…ちゃんと着てる…
汚れもない…
部屋もちゃんと俺のベッドだった
…兄ちゃん…運んでくれたんだ…
部屋のものを片づけていた母さんが振り返る
「あら,服のままじゃない!どうせ母さん達のいない間に二人で夜更かしでもしてたんでしょー」
「しっ…してないよ!」
思わず大きな声が出てしまった!
俺はやばいと思ったけど母さんは特に気にもしていない様子ではいはいと軽く流された
そうだ
母さん達は知らない…
俺昨日兄ちゃんに…
「ん?陸斗熱あるんじゃない?顔赤いわよ」
「えっ?!や,平気だけど…っ」「そう?ならいいけど…明日はちゃんと学校行きなさいよ?」
そう言って少々怒った顔をさせた母さんに
なんだか物凄い罪悪感を感じた