兄ちゃん…顔…合わせずらい…
潤兄が俺を好きだなんてまだ信じられない
昨日の事だってただの冗談や夢に思えてくる
だって…
いつから―?
でも俺、兄弟であんなの嫌だと思ったけど
潤兄が俺を好きだと言ってくれた事
嫌じゃなかった
…嬉しかった…?
「ばかだ…俺」
溜め息と共に布団に潜り込んだ
何考えてんだろう
普通そんな風に思うのはありえない。
おかしいのは俺
カラダもココロも…
ゾクゾクとする体中に
熱い吐息を感じながらそのまま俺は眠ってしまっていた
ガチャ
夢と現実の狭間で扉の開く音がした
母さん…?
…じゃ…ない…
「陸…」
ドクン…
兄…ちゃん…!
「マジで熱出ちゃったんだ…」
視界がぼやけてる
熱上がってきたのかな…
もうろうとする意識の中
「陸斗くん大丈夫?」
え…?
聞き覚えのある女の子の声がして心臓が脈打った
「さっき会ったんだ。心配だから様子見にきてくれたんだって」
どくん…
「苅野さんだっけ?」
ドクン―\r
「あ、はい」
かりの…
苅野…夏美…
声―\r
姿を見なくても分かる
なっちゃんは…
俺の好きな人…