私は佐藤愛。普通の高校二年生。今日の席替えで隣の席になったのは、人気者の平岡敬二。女の子にモテモテである。
「よろしくね、佐藤さん♪」
「あっどうも…」
「佐藤さん前から可愛いと思ってたんだよね〜」
「はぁ…」
愛は、この軽いところが苦手だった。
「ねぇ、愛ってよんでいい?」
「えっ、別にいいですけど…」
「やったね〜☆」
という、わけのわからないやつだった。
この日の5時間目は保健だ。
愛は真面目なタイプで、ちゃんと授業を受けていたが、敬二はやたらとこっちを見てくる。愛はしばらく無視していたが、ついに無視出来ない状況になってしまった。