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それでも愛したい 26

 2008-03-16投稿
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涼香が気がついたのは朝方だった。
ギリギリで引き抜いてくれたらしく、涼にナカ出しされた時のような感覚は無い。

なぜあんなに気持ち良かったのか。

涼はいなかった。
トイレだろうか。



涼香は、はっと気がついて目が冴えた。

ここは父親の寝室だ。
そしてさすがの父親も寝ていた。
気絶した涼香を涼のいる部屋にまでは運べなかったらしい。

「どうしよ……涼が起きてたら…」

恐る恐る涼の待つ部屋へと向かう。

音も立てずに扉を開けると。



涼はベッドで寝ていた。扉とは反対に身体を向け、寝ていた。
涼香は安心し、ベッドに戻った。


思えば奇妙な話だった。

実弟との恋愛関係。

それを母親にバラすと脅し、肉体関係を要求する父親。

気が変になりそうだ。

恋愛が肉親間で否定されている理由の一つに、家族崩壊の引き金になるということが挙がるのだろう、とぼんやり寝ぼけ頭で考えながら涼香はまた眠りについた。



翌日の学校で、引き金はとうに引かれていたことを涼香は知ることとなる。

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