p.m.6時…
「ピ―…みんな!お疲れさま!」
グラウンドに部活動の終了を告げる音がなった。
「お―!もう終りか?」
「あ、今日は部室とかユニホームの洗濯したいから。早めに終わらせたの。」
彼女の名前は塚本美柚。サッカー部のマネージャーをしている高2である。
「あぁ、そっか。ありがとな。」
そして彼の名前は久佐裕也、美柚が偽りの思いをよせる同い年の相手である。
また裕也と仲のいい宮本拓哉は美柚に思いをよせる同い年の男である。
「汚くすんなよな―」
そうこの男である。
「しないもんっ!拓哉のバカッ!」
「そーかよ」
2人はいつもこんな感じであって、はたから見ればただのケンカ相手である。
「も―少し優しくしてやれよ」
裕也は拓哉に向かって落ち込む美柚を見ながら言った。
「んな事言うんだったら裕也が付き合ってやれよ。アイツお前の事絶対好きだし。」
「は?興味ねぇし…あんな女。この俺と釣り合わねぇよ。」
美柚を好きな拓哉は美柚をけなされた事に裕也に対して腹を立てる。
でも、手は上げず愛想笑いをしていた。
p.m.6時20分…
「ふ―…疲れる―」
美柚はやっと26人分の靴を磨き終えた。
ガチャッ…
「…!?誰?!」
「俺、拓哉。サボってね―かと思って見に来てやったんだよ。」
「サボってないって。…帰ったんじゃなかったの?」
「帰んねぇよ。」
「何で」
美柚は恥ずかしさを隠すため後ろを向いて洗濯物を集め始めた。
「好きな女と2人きりなんてチャンス、二度とねぇなって思ったから。」
「……は?…何言ってんの…?」
「好きなんだよ…美柚が」
「…あ…あたし…裕也が…好き…なの…だから…無理…」
「見てればわかるっつーの。美柚が本当は裕也事好きじゃない事ぐらい。」
「…違うから。」
美柚は冷たくいいはなし拓哉への気持ちをにごらせる。
「違くねぇ。」
「違うって言ってるでしょ。」
「じゃあ、何でこっち見ねぇんだよ。」
「…らい…嫌い!!拓哉なんかっ…」
拓哉に背を向け美柚は震える声で言った。
「拓哉は何で…何で…あたしの事…こんなにするの…?」
「は?俺?」
「拓哉のせいだよ…拓哉が…あたしを好きとか…言うから…」
「…美柚…」
拓哉は美柚の震える唇に自分の唇を重ね合わせた。
「…拓…哉…ッ…」
美柚の唇から漏れる甘い吐息につられ拓哉はキスを激しくしていく。
次第に手も美柚の体を撫でていた。
「あ…んっ…んっ…」
「美柚…ヤバイ…すげ