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それから半時も経たないうちに彩香さんは帰ってしまった。高倉さんも送っていったため、部屋には私だけが残っている。
寝具は少し乱れていた…そのベットに寝転ぶと、ここでつい先程まで行われていたことが頭の中で再生される、枕を抱きしめ私も彼に抱かれたい…微かにそんな思いが芽生え始めていた。
でも一つだけ引っ掛かっていることがある…掃除をしている時見つけたピアスのことだ。彩香さんの耳には穴が無かった。色々な事が頭を過ぎる…玄関が開く音で、私は慌てて自分の部屋ヘ戻り眠りに就いた。
…続く