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彼は無情にも会社へ行ってしまった。
少しでも気を紛らわせようと洗濯や掃除をテキパキとこなす、彼のベットを整えていると枕元のピアスに気付いた。
昨日澪さんに手渡したのに又、忘れてしまったようだ。
ピアスを手にとると昨夜の澪さんの悪魔のような笑顔を思い出し、再び不安が押し寄せる…
昼食も喉を通らず夕飯の買い物へ出ようとした時ピンポーンとチャイムが鳴った。急いで玄関を開けると、そこには澪さんが立っていた。
「こんにちは、昨日またピアス忘れちゃって」わざわざそれだけの為に?
…続く