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隠れんぼ 3

ザクロ  2008-05-16投稿
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お隣の引越しも落ち着いて、ウチも普段の生活に戻った…

その日、私は講義がないので、ちょっと遅寝をした。起きたら家族はみんな出払っていた…

ゴミを出そうと、勝手口に…
…あ…おじさん…

ウチの裏側は、木の茂った山になっている…

おじさんは懐かしそうに裏山を眺めてた…
おじさんは…まだおじさんと呼ぶには可哀相なくらい若々しかった。
裏山を見つめる横顔は、まるで少年みたいで、私はほんの一瞬見とれてしまった…

「あ?おはよ〜」

うわ…目が合った…

「あ…おはようございます」

どぎまぎする私を見て微笑むおじさん…

あ…ッと、なんか言わなきゃおかしいかな…

「あ…仕事お休みですか?」
「ああ、今日は久し振りに一人でゆっくりしてるんだよ。おばちゃんはパート見つけたからね…」

そうか、おばさん働き出したんだ…


「ねえ、りぃ子、前に隠れんぼしたの覚えてる?」

おじさんは山を眺めたままつぶやいた。

裏山の…隠れんぼ…

私は返事をしなかった…

「ここも、まだ昔のままかなあ…」



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