タカシ君はちょっと残念そうだった。
「そうか…用事があるの?」
「あ、お昼には付き合えないってことだよ。買い物にはちゃんと付き合うよ」
彼に少し笑顔が戻った。
昨日の彼の表情を重い出すと、ちょっと可哀相な気がした…
罪の意識を感じながら、私は彼とショッピングをしている…
時計にやたらに目が行く…
彼との約束はお昼まで…
なのに、私はおじさんと11時に約束した…
あと少し…
!…
おじさんからメールが届いた…
《今地下駐車場に着いた。地下2階の…》
ソワソワして…喉が乾く…
「あの…タカシ君、ちょっとお手洗い行っていい?」
「あ?ああ…」
何にも知らない彼…
私は足早にエレベーターに乗った…
ドキドキ鼓動が早くなる!
メールにある通り、おじさんの車は一番隅にあった…
窓からおじさんが笑顔を見せた。
「やあ、無事デートは終わったか?」
胸が張り裂けそう…
私は……後部座席に乗り込んだ!
飲み込めない様子だったおじさんだけど…
うつむいた私を見て、何も聞かずに後部座席に来た…