「ナオ・・・よく言った。それこそ、本当のお前だ。・・・こんな、誠実なやつに・・・俺は・・・・・・畜生・・・」
「・・・どういうこと、ですか?」
「俺はずっと、自分がナオの先輩で、軽く友達って感じでいたつもりだったんだ。・・・でも・・・」
「時々、お前の笑顔を見るたびに・・・お前の・・・ナオのこと、もっと知りたい、って・・・思う、ように・・・なったんだ・・・」
「兄貴、それじゃあ・・・」
「ナオ、俺・・・本当は、この気持ち・・・捨てたかったんだ。ナオはやっぱ、普通に彼女とか作って、その娘と仲良く過ごしてたほうが、お前の性(ショウ)に合ってるって・・・ ・・・!」
雄次郎は言葉を失った。
直哉が、自分に口付けている。
直哉は静かに口を離すと、少し恥じらうように言った。
「僕・・・兄貴に、なら・・・・・・抱かれても・・・いいです」