また一人、バーに客が入って来た。あの興行師の「滝沢」だった。カウンターに座っていた二人に気付いた。「ジョー君、明後日からの舞台楽しみにしているから頑張ってくれ!頼むぞ」「分かってます。色々とありがとうごさいます」ジョーは挨拶した。滝沢は、ボーイを呼び「女将を呼んくれ!」ボーイに呼ばれた女将は、滝沢をジョー親子と少し離れカウンターに案内をした。「珍しく酔っているな。」余り飲まない女将を見て思った。滝沢は、バーボンを注文し、女将は、テキーラのロックを注文した。滝沢が「おい!そんなの飲んで大丈夫か?」「いいのよ!」滝沢は、心配した。女将は自分の心境を滝沢にぶちまけた。女将は、テキーラをグイグイ飲む。見兼ねた滝沢は、思わず「愛華!やめとけ。」女将の腕を掴んだ。二人の様子を見ていたジョー親子は違和感を持った。女将が席を立とうする。フラフラで立つ事も出来なかった。滝沢が手を貸し介抱する。滝沢は、ジョーに「悪いが手伝ってくれないか?」ジョーは、尽かさず女将を抱え、エレベーターに乗り、女将の部屋に連れ行こうとした。