静かな図書館内に携帯のバイブ音が鳴り響いた
(ヤバイ!机に携帯置きっ放しだ!)
私は急いで回りの人に頭をさげなから携帯を見た。
知らない番号だ…誰だろう。
「はぃ、もしもし」「あッ、奈美さんでいらっしゃいますか?」
「はぃえッ誰ですか?」聞き覚えのあるょうな男性の声、のような…)
「あー!もしかしてマーりん?」
「あのなぁ、そのネームやめてくれる?笑」マーりんは私が高3の時の担任で本名は新垣誠人シンガキマサト)だ。[マーりん]は先生の彼女がそう呼んでいて、いつの間にか先生方のネタにされ生徒にも知れ渡ったというわけだ。卒業した後でもそれは変わらない。
「あのさぁ、奈美の電話番号を知りたいって言う人が学校に電話があったんだけど、一応個人情報だから教えてなくて、桜井亜梨香サクライアリカ)って知ってるの?」
私は一瞬その名前を聞いて固まってしまった。
ありか……「うん、知ってる。何か言ってた?」
「いゃあ、何も。用件は本人に話すからって、番号聞いたから奈美から電話してやって。」
私はありかの番号を聞くと、すぐにかけようと思ったけど結局登録しただけで、ずっと悩む事に。
あれから3年たつのか…
私は忘れようとしていたつらい過去をまた思い出していた。
あれは私が中学3年の卒業前の事だった。私には好きな人がいた、その人こそが桜井亜梨華。そぅ、女の子であり私の親友でもあった子だ。人付き合いの苦手だった私が唯一心を許せたのが亜梨華だった。明るく、おおらかな性格で、しかも可愛く誰からも愛される存在なのだ。そんな所に魅かれたんだけど理由は他にもあった、初めて会った時の事、その日はすごい雨が降っていた、ずぶ濡れになりながら家へ向かって歩いていたら男が私に近付いて来たのだ。 「ねぇ、学校の帰り?」男はそう言うと大胆にも私の肩に腕をまわしてきた。「あ、はぃ」 「君可愛いね、これから俺と遊ばない?」男がニヤけて私に言う。
(ヤダ…怖い、この人 逃げなきゃ)
「あたし、急いでるので」
必死に腕を振りほどいて走った
ガシッ!
腕を捕まれ逃げられない!ヤバイこのままじゃ!
「なーんで逃げるのかなぁ?これから楽しくなるのに」また不気味に笑う顔が恐怖感を増す。「いゃ!放して!お願い誰か!んぐぐ…。。。」
「おっと、ダメだょ。おとなしく眠りな」